大工仲間を元気にするブログ

2008年02月29日

これが、本当の200年住宅だあ〜

先日、約200年前に建てられた蔵の実測調査に行ってきました。当時ここは、時の大名にお金を貸せるくらいの米問屋で奥の庭側には座敷がある座敷蔵でした。この屋根の瓦は、地元の八幡瓦でこのお宅のご主人(80歳代くらいかな)が20代の頃一度並べ直しただけで当時の物だそうで、以前解体した御母屋の瓦の中に墨で文字が書いてあり、近くにある瓦ミュージアムで調べてもらったところ約200年前に製造されたもので、瓦を作った職人の名前までわかったそうでその話しと地元八幡瓦の耐久性に感動してしまいました。大した雨漏りもなく200年建っていても構造体の柱や梁はまだまだ生命力にあふれておりました。この事をご主人に伝えると「ご先祖様から受け継いで思い出の詰まったこの建物がまだ住めるなら綺麗に生まれ変わった姿が見てみたい」と改修させていただけることになりました。


しかし気になるところが・・・座敷と縁があるところには間口3間の間に柱がなく上の蔵の壁が縁の吐出し窓よりも飛び出ておりいわゆるオバーハングしている状態???ありえないどうやってもたしているのか、早速この小屋裏覗いてみることに


小屋裏に入ると棟札があり、年号が安政6年約160年くらい前かな・・・どうも後で増築したような感じがする。でも少なくとも6世帯はこの家で暮らせてる計算になるよね、そんな意味で長持ちする家ってある意味ローコスト住宅


ぱっと見て、丸太梁や桁梁の天端に穴が、最初は、「荒けない大工やなホゾの穴全部間違ってるやん」と思っていたところ・・・なななんと小屋束全部送り蟻や・・・手間かけてるじゃないですか。この時代製材機という気の利いた機械など無いすべて手作業の時代です。丸太をわざわざ角材にするということは、すごく大変でそれだけ手間とお金と時間が掛けられたわけで桁梁だけでなく小屋束、母屋まで角材にしてありました。本当にチョウナの後が綺麗



一番気になっているオーバーハングの部分を見てみると・・・・なななんとこの丸太がのっている桁梁の下に柱が無いそれに加えて写真の奥の一番角に柱が無い・・・ハネ出した丸太3本だけでこの屋根と土の付いた壁を持たしてる・・・よくよく見てみるとこの幕末の棟梁の仕事にやられました。この時代構造計算も無いのに大工棟梁の経験と勘だけでこんなことできるんや160年間戦争や自然災害にも負けずにこの部分の歪みなど一切見られない。 いつも古民家や古建築のこういった中の部分を見ると今の建築基準法が馬鹿らしいと思う反面古の匠たちの柔軟な発想と技術力に感動させられてしまう。我々平成の大工からすれば本当にこのような調査や改修工事は宝箱を開けるときのようにわくわくする・・・きっと今まで壊された古い建物の中には誰も気がつかずに失われた先人の技術が沢山あるんだと思う。この幕末の棟梁の心粋に答えるべく平成の大工が延命治療します。


posted by miyauchi at 00:27| 滋賀 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月21日

雪の中・・・水中乾燥そして熱処理庫

今年は良く雪が降ります。何も木を浸ける日に・・・でも浸けます。もう3月になれば木に虫が入る恐れがあるからです。樹齢300年の桧を浸けました。この桧は、近江商人で有名な近江八幡市のとある神社の社木でこれくらいの丸太が、4本浸けました。どこかに、この桧を使ってバリバリの和室を造らしてくれる住まい手はいませんか〜樹齢300年の社木ですのでご利益がきっとありますよ〜


この雪の中果敢にも、弟子の永岡が池に入り木をつけておりました。今回赤松の丸太も10本購入松の水中乾燥も始めました。


定成教授は、水面に張った分厚い氷を割りながらの作業・・・(学者の鏡)私はこの寒空の中冷たい水の中で作業をしてくれているみんなのために、がんばって火を絶やさないように焚き火の番をしておりました。 寒い中皆さんご苦労様でした。残りの丸太は、26日に浸けます。 見学、池に入りたい方はご一報ください。


熱処理庫も一様完成し、先日試運転いたしました。水蒸気処理と薫煙処理の両方ができる優れもの、これは乾燥機ではなくあくまでも、自然乾燥のための熱処理装置です。
水蒸気で試してみましたが、温度も順調に上がりひとまず水槽に浸けてあった杉、桧、松の丸太で試運転、熱処理前の丸太の重量と熱処理後の丸太の重量では、約2kgの違いがあり2時間程度の熱処理でしたがそれでも違いがあるようで今後の経過が楽しみです。


こんな感じで、水蒸気がコンテナいっぱいに充満します。今回千葉県から古民家工房の高橋さんも丸太の浸水参加してくださいました。千葉県でも挑戦していただけるようです。天然乾燥、自然乾燥推進派の皆さんみんなで広げましょう水中乾燥の輪


posted by miyauchi at 00:17| 滋賀 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 水中乾燥 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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